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ありがとう

 投稿者:じきはら  投稿日:2012年 3月 8日(木)17時39分40秒
返信・引用
  「詩と写真による3・11」特集有難う。10人の
詩人たちのうち四人まで旧知の方々でした。
わたしの体調はまずまずです。いろいろかんがえて、5月中に退院することにしました。施設ではなく自宅にかえります。独身高齢者の在宅介護に切り替えて、頑張ってみようと思います。いろいろ問題もあるでしょうが、今の病院に何時まで居ても仕方がないし……。いろいろお励ましありがとう。HIRO 
 
 

過去の容器/茫洋

 投稿者:りらメール  投稿日:2011年 1月10日(月)17時09分26秒
返信・引用
  過去の容器       Yshiwa



時間の途切れは何を教えるのであろうか
一日の終わりと言うがまた新しい一日が始まる
砂時計を返したときに
透明な容器のなかに静かに一日がはじまる
砂は飛びはね山を転げ落ちことを終える
もう一つの虚の時間もあるのであろうか
知らぬうちにその時間も過ぎている
人としてどんな流れであろうか
虚の砂時計にはその流れが見えない
見える砂時計も指の間から流れ落ちるように
どうしようもない時間が流れゆく
過去の容器に







茫洋   りら



ゆるすと言いながら
砂時計をさかさまにする

からっぽになるのが恐くて

とうめいな空間から
とうめいな空間の
時の移動に堕ちる砂に
にぎりしめたくなるものを
手離している
ひとにぎりよりも多くの砂は
にぎりしめられなくて
指に圧されて塊になるまえに
さらさらと零していた
ゆるすと言いながら
どれだけのことを
受け容れていたのだろう

からっぽになる前に
砂時計をさかさまにする

時を描写する砂の音に
耳をすまして委ねていた
ひっくり返しを繰り返すほど
ゆるされていなかった理由を告げて
砂は沈黙になっていく
ゆるしていなかったから
ゆるされていなかったのだと

駆け抜けていた瞬間に
求めていた極限の一秒は
すなおに崩れ落ちていた
ひと粒の砂の思い
ふれあいから温め殻を割り
ゆるしあうことを孵化させる

ながれる砂を受け空間は満たされる
からっぽの空間を仰ぎみて





********************


Yshiwaさん、作品をありがとうございました。
どのお写真も、素敵なものでした。
また、Yshiwaさんの詩作品も素敵な作品です。
静止している砂と、移行している砂の、対話を感じました。
砂が静止していても、時は流れていますね。

今回は、いただいたお写真、全てアップします。
ひとつひとつのお写真に、それぞれの詩が書けたらいいなあと思っています。
お時間をくださいね。
写真と対話してみます。
Yshiwaさん、ありがとうございました☆心より深く感謝申し上げます☆☆☆

                   りら



 

砂時計

 投稿者:YShiwaメール  投稿日:2011年 1月 9日(日)17時36分46秒
返信・引用
   こんな砂時計ですがお使い下さい。  

箸の持ち方 天声人語

 投稿者:YShiwa  投稿日:2011年 1月 8日(土)09時41分15秒
返信・引用
   箸の持ち方についての記事が出ていた。


2011.1.8日天声人語
 地域の小学生との食事会に出たご高齢が、箸使いのお粗末を嘆いていた。持ち方が定まらず上手に挟めない。だから突き刺したり、口元まで運べず食器に顔を寄せたりする。気になり出すと色々あって、「どうにもねえ」と案じ顔だった▼箸使いの苦言や意見は古くて新しい。ずいぶん前にも永六輔さんが、料理番組に出るタレントがきちんと箸を使えないと叱っていた。「親が教えていない。先生も注意しない。結局、いい年をして満足に箸を使えない」▼最近の内閣府の調査でも、お粗末を裏付けている。歳以上を対象に調べたら、持ち方を正しく答えられたのは58%だったそうだ。2本のうち1本は動かさず、上のを親指と人さし指、中指で動かす。そうした基本も、持ち方を知らねば始まらない▼正しく持ってなお、箸には禁じ手が多い。差し箸、寄せ箸、迷い箸。嫌いなものをのける「撥ね箸」、食べながら人や物を指し示す「差し箸」など、手元の作法書によれば30を超す。昔のお嬢様は、1センチ以上ぬらさぬようにしつけられたそうだ▼そんな箸に欧米人は神様を見たらしい。フランスの思想家ロラン・バルトは「箸をあやつる動作のなかには、配慮のゆきわたった抑制がある」と言った。それに引きかえ西洋のナイフとフォークは、槍と刀で武装した狩猟の動作である、と▼バルトはまた、箸には母性や、鳥のくちばしの動作も見た。そんな川柳がある。<栗飯の栗母さんの箸が呉れ>森紫苑荘(もろしおんそう)。上手く操れぬ大人が増え続ければ、優しい光景も消えかねない。


 箸を作って友達にあげたら、持ち方がやはりおかしかった。「彼にはこんな箸にしたらいいかも」と構造なるものを考えて作ってあげた。すると「そんな箸が欲しかった」といって喜び、上手く挟むことが出来たという。構造って言っても何のことはない、頭から先まで一直線の箸にし全体が隙間無くくっついただけのことである。人差し指と親指に挟んでいるだけでありそれで挟んでいるから太さが次第に細くなっていると手元の部分が揃っていると先が開いてしまっているのである。それを無くす構造にしたのである。

 やはり箸の持ち方は小さい頃から教えないとダメですね。箸を持ち始める2,3歳の頃からかな~。
 

雪人形

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月16日(火)22時19分46秒
返信・引用 編集済
  初雪の夜、ヒーコが訪ねてきた。豹柄の服がヒーコの定番なのに、今夜はわたしの好きな白いワンピース姿だった。傘もささずに髪に雪が溶けて濡れている。蒼白いくちびるが震えていた。木枯らしに雪が舞い踊る。玄関の戸を閉めるとヒーコは部屋に入ってきた。


タオルを渡すとヒーコは笑顔になり髪を拭いていた。暖房のきた部屋に入っても、ヒーコの吐く息は白かった。ファンヒーターをフルパワーにすると「寒くないわ。アイスコーヒーを飲みたいの」とヒーコは言った。作って部屋に運ぶと、ヒーコは暖房を切っていた。


ヒーコがストローをくわえると、わずかのため息だけが吹きぬけるストローの空洞に、ブラックのラインが曳かれていく。スウーとヒーコの口に、コーヒーは音もなく導かれ、ガラスコップは素早く衣装替えをするように透きとおる。


ヒーコが履いていた赤い靴を思い出し、二階の押入れに取りに行く。取り出してきた靴の箱は黄ばんで湿気ていた。「なつかしいね」ヒーコはにこにこして箱を開けた。萎びた赤い靴は久しぶりに蛍光灯の光にあたり、まぶしそうに目を細めているようだった。


ヒーコは赤い靴を抱きしめる。十七歳の少女の顔から少しも変わらないヒーコを一心に見つめてしまった。わたしは一年毎に年老いていくのに、ヒーコの時計は絵画の風景のように動いていない。針はあの日の時刻を呼んでいる。いつまでたっても更けることも明けることもなかった。


ハル、ありがとう。そう言いながら、ヒーコは部屋の暖かさに耐え切れず、頭から溶けはじめていく。一滴、一滴、汗をかくように。水滴に変わるヒーコの体は、座布団と畳みを濡らしていく。


いつかのその昔。不治の病に罹ったヒーコは、残り少ない命のために恋人を悲しませたくないと思い、病のことを隠して別れを告げた。櫛の歯を通る髪はするすると抜け落ちていく。治療のきざはしを昇る途中の踊り場から舞い墜ちてしまったヒーコは、見知らぬ樹海に落下したきり。踊り場には行儀よくまっすぐに揃えられていた赤い靴。ヒーコの残したものは、この赤い靴だけだった。



冬になると、灰になったはずのヒーコの柩と風のような面影は、鉛色の空に舞い上がる。雪起こしがヒーコのとうめいの体を、粉々の雪の結晶に変えていく。初雪が積もると、ヒーコのひとひらを拾い集めて、わたしは雪人形を作っている。ヒーコが最期に履いていた赤い靴を祀り、がらんどうの柩が真綿に包まれていることを願って。



雪人形の上半身が水になり、ヒーコが座っていた周りが水びたしになっていた。もう、ヒーコの姿でも雪人形の姿でもなくなった雪のかたまりから、赤い靴が濡れている畳に転がり落ちていく。わたしは、雪のかたまりを両腕で包み冷たい断片に顔を埋めていた。わたしの体温に溶かされていく、ヒーコ。



(ヒーコ、抱きしめられないね)



窓ガラスに粉雪が降りそそぐ。しんしんとちぎれたヒーコの記憶のひとひらが、まっ暗な夜空から舞い降りてくる。





(PHOTO:りら)
 

木の葉の返信

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 7日(日)17時28分35秒
返信・引用
  雨だれで
木の葉に綴る文字
あて名を伏せて
差しだす名も秘めて
葉先から滴ることばの雫
落下して土に染みこんで
眠っていくのでしょう




はじめて雪を憶えた
遠い日のように
色づいた白い葉は
華のように降りつもる
ひとひらの記憶に
消えた結晶を想い出し
濡れて瞳は淡い紅になる




雪のない季節に雪をえがく
葉っぱのなまえはね
初雪かづらって言うのよ
雨の雫を浴びても
さむい日の雪を
思い出しているのね
きみが雪を好きだったから





初雪かづら PHOTO:りら
 

あいしあう

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 4日(木)22時00分6秒
返信・引用
  ひとつぶのしずくが
ガラスをつたう
ひとすじになるみずの
あしあとのように
うまれてくるのだろう

さだまらないおんど
きまらないみらい
たりないことば
すれちがうなみだ
ゆれうごくとびら

あいしあう
それは

かげろうのような
ともしびを
そこしれぬ
うみのふかさで

ゆるしあう





(PHOTO:左子真由美さん  阪神尼崎駅)
 

南洋桜  ―緋色の願い―

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 3日(水)15時37分16秒
返信・引用
  心不全の柴田さんは いつも
サイパン島のことを話してくれた

柴田さんは十九歳で海軍機関兵として
生まれて初めて銃を手にとり戦っていた
南の島サイパン島に上陸してから
敵米軍の攻撃を受けた話をよく聴いていた
戦地で殺し合っていた呪縛の刃は
柴田さんの体から抜けることはなかった

八十歳で心臓を悪くしてから
足の筋力が衰えおぼつかない足どりだった
柴田さんのシャワー浴を手伝うのが
わたしの仕事だった
柴田さんはシャワー浴がとても好きで
かゆい背中を擦るといつもにっこりで
こんな幸せなことはない と言いながら
古い引き出しに沈黙していた惨劇の欠片を
饒舌につなぎ合わせていた

母親に元気ですと手紙を書いていた部下の両足に
砲弾が貫通し血溜まりになる傷の痛みに
部下が砂混じりの黒い涙を流していたこと
遺体の散らばる街中で 死人の身につけたものを
拾うこともよくあったと言う
新しい靴が落ちていたので拾ってみると
馬鹿に重く中をのぞくと人間の足がそのまま
入っていたことも 柴田さんの記憶は映写機の
フィルムが回る映像のように鮮明に再現されていた

新しい靴ごと足のちぎれた人は
おそらく逃げ遅れ爆撃を受けたのだろう
ちぎれた足をこの世に残し去る
砕けた命を思いながら
柴田さんの背中にお湯を流していた
シャワー口からの湯しぶきは
戦地の雫に重なり 柴田さんの体を流れ
タイルの目地をつたっていた

負傷だらけで鍾乳洞に避難したとき
京子さんという従軍看護婦の献身的な看護により
命拾いをした今の命は
京子さんの忘れ形見だと言っていた
京子さんは自分が高熱で倒れても
柴田さんの看護ができなくて悪かったわ
と謝り 自分の薬より
柴田さんの傷の包帯を巻きかえる人だった

敵兵の投げたガス弾が洞窟に充満したとき
京子さんは自分の顔に当てていた濡れタオルを
柴田さんの顔に当て抱きしめ合ったまま
ふたりで気を失っている間に京子さんは敵の弾丸を
撃ちこまれ死んでしまっていたこと
あらゆる形容詞をもっても表現できない凄絶な
殺戮戦は自殺戦のようなものだった
柴田さんは小さく呟いていた

柴田さんの頭を洗っていると
瀧のように顔を流れるお湯と一緒に
過去の残骸から搾られた泡玉が透き通っていた

十年前にサイパンに旅行したとき
洞窟には負傷した柴田さんのために
京子さんがつくった寝台の足にしていた
米軍の給水罐がそのまま残っていて そこに
京子さんが腰かけて変わらぬ姿で微笑していたのが
柴田さんの瞳にははっきり見えていた、と
風呂場にひろがる湯気に柴田さんは
京子さんを浮かべているようだった

柴田さん、京子さんは美しい方だったのですね
今時、京子さんのような人はいないような気がします
わたしが京子さんの立場ならどうしていたでしょうか
やさしい人はいつも何かの犠牲になってゆくのですね
京子さんの姿を思うとわたしは自分を恥ずかしく思います

そんなことを話しながら 濡れている柴田さんの体を拭いて
袖口に手を通してもらっていた

柴田さんは昨年の冬に 施設で発作が起きて命を引きとられた
わたしがそれを知ったのは 少し時間が経ってから
施設で迎えた死は 穏やかだったでしょうか

サイパン島の南洋桜は緋色な花だと
柴田さんから聴いていたことを思い出していた

柴田さん、今年もサイパンに緋色の桜が
満開になっていることでしょう
春になると青空に血のように咲き誇り
柴田さんが戦っていたころの惨劇に
手を合わせているのかもしれませんね

緋色の桜をわたしは見たことがないのですが
柴田さんの人生を通して出逢うことができました

柴田さん、真っ赤な桜の花をわたしも懐かしく思います
燃え滾る緋色の涙を流して咲いているのでしょう





*「燃えよ南洋桜」著者:近藤軍八郎・土屋博 黒船印刷株式会社発行
 国難に身を挺して海軍に志願、機関兵としてサイパン島に上陸、怒濤の如く押し寄せて来た敵軍と交戦、ついに玉砕。以来敗残生活を送り、急死に一生を得て故国に生還後、手記を出版されました。その手記を基にして書きました。

写真は、サイパン島の南洋桜です。真っ紅な桜の花はいつまでも惨事をなぐさめているようです。手記の表紙です。      (PHOTO:りら)
 

紫陽花―隅田の花火―

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 3日(水)15時13分15秒
返信・引用
  打ち上げ花火
乱舞する光彩
咲いて消えて
水面に映る華
燃え滾る漣に
あの人の名を
呼ぶ一輪ごと

炎の花びらは
落涙のように
川面に消えて
置き去りの空
夜風に揺れて
煙を羽織る闇

胸打つ轟音に
木霊していた
雨に打たれて
迸る雫を背に
とどけられた
あの人の言葉
しろい文字を
返信していた

遠退いていく
思い出花火に
濡れた星の夢
ひとところに
群れて花咲く
小さな天の河

還らぬあの人
に贈っていた
今も好きよと
花火のような
星の紫陽花を





(PHOTO:りら)
 

休息

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 3日(水)15時07分40秒
返信・引用 編集済
  戦士は 疲れたら
天使の翼に抱かれ
鼓動に埋もれ
眠りにつく

荒らぶる濁流
狂う時間
ちくせきする労
ふさがない傷

どれほどの血が流れても
押さえる指のはらに
沁みこんで
翼のぬくみに
まもられる

むぼうびのまま
天使に 身をゆだね
戦士は 羽根をとじている
まぶたの裏側の
暗闇も こわくない

明るい朝に
羽根をひろげてゆくために
戦士は 無になる
いたいたしい記憶を
天使の手に なでられ
やぶれた皮膚を
縫いあわせ
休息する





(PHOTO:りら)
 

星欄干

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 2日(火)22時37分13秒
返信・引用 編集済
  おやゆびとこゆびほどの 何気ない距離に

うずくまる ガラス玉のメールはふりかえら

ない後姿に砕け散る



空を泳ぐ茜雲になるというあなたに 海を

這う漁火になるといい ふたつの行く先の

ひとつをえらべずに



足の先から産道を潜り抜けてきたわたしは

何年生きてきても 四角い地球に馴染めず

に 漠然とした宇宙をうまく歩けない



くすんだ欠片は完熟した林檎の実のように

咲き乱れた桜の花火のように闇に滲み出す



いちばん暗い襞に堕ちてゆく

いちばん綺麗にかがやくために



水平線のように地平線のように ひび割れ

たガラスの天の河 渉れば血まみれになる

裸足 あなたのためなら死んでもいい

だけど あなたを殺めて罪人になるのは

砂を吐いた貝殻なの



彦星と織姫をへだてる半熟の傷口に 破片

の水が沁みこんで 誰も足を踏み込めない



凍てついた夜の底に沈んでいた

星欄干が時空の針を折り曲げていた





(PHOTO:HIRO)
 

ひとつぶの手紙

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 2日(火)20時27分9秒
返信・引用 編集済
  冬枯れの野で 風を待っている
きっと この日のことを
たんぽぽは 知っていた
真綿の旅立ちに祈りをこめて

やわらかな風に吹かれ
まるい陽だまりに抱かれ
風と風のあいだに
のどかな波をらくがきして
おさない気球のように

あぜ道をえらんでも
コンクリートのすき間を えらんでも
ちいさな種が根づいて
黄色い花を咲かせていける

ほら 次の風で飛んでいく
残されたわたしは
しおれた一本の
燃え尽きたマッチ棒のように
立ち尽くす

にじむ朝焼けに見送っている
うるむ夕焼けに見守っている

にぎりしめることよりも
手離すことのほうが
勇気が入ることを
きみは知っているでしょうか

手のひらから
こみあげる露がこぼれ落ち
土の根にうづくまる

きみが はじめての種を宿したら
吹きわたる綿毛が届けてくれる
ひとつぶの手紙を待っているわ

初霜を素足で踏みしめて
木枯らしに こぶしのぬくもりを溶かし

ゆるがない空の移ろいに

色づいても
色あせても




      (PHOTO:くりす たきじ)
 

バタフライ―ストライプの羽根―

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 2日(火)20時25分24秒
返信・引用 編集済
  問いかけに答えられなくて
したたり落ちた黒い雫
呼びかけに応えていたくて
滲みでた白い泡
あなたを困らせていたね

さなぎのまま
そばに いたかったよ

涙を呑みこんだ偽りに
どんな裁きを 受けても
恐くは ないよ

ひらく羽根の純白に
あなたが見つめる空を
編みこんで
とじる羽根の漆黒に
あなたを濡らす雨だれが
沁みこんで

あなたがくれた縞模様(ストライプ)

天にほどいて
野を飛び
花から葉へ
灰色の地に
舞い乱れ
奈落にむすび
風に向かい
雨に打たれ
吹き荒れる嵐に
舞い上がる





(PHOTO:くりす たきじ)
 

AGEHA蝶

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 2日(火)20時21分1秒
返信・引用
  縞模様(ストライプ)の羽根は
渇くのをじっと 待っている
閉じた扉のように

たとえ 君を好きだとしても
いざなうことは しないだろう
たとえ 君を抱きしめたくても
ぼくの穢れた手を
差し出すことは しないだろう

太陽から搾る 光の帯が
君に降り注ぐ
はじめて誰かに
抱かれていくように
黒真珠色の愁いが
陽光にほどけていく

君の濡れた睫毛が揺れうごき
開く扉は万華鏡の夢を見て
空へと向かい乱舞する
鮮やかな 弧を
えがき



      (PHOTO:くりす たきじ)
 

木漏れ日―四つ葉のクローバー―

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 2日(火)20時16分39秒
返信・引用
  くったくが なくて
きさくで きどらなくて
こかげで ほほえんでいる
ひだまりを りょうてでつつみ

どこにでも はえているようで
どこにでも はえていなくて

だれにでも うたえそうで
だれにも うたえないうたを

よつばのクローバーを
まとう うたひめは

スプーンいっぱいの こもれびで
そらいっぱいに あなたにうたっている

つちにこだまする
あしあとのメロディーを
ちきゅうのうらがわまで
あなたにうたっている


キャンディひとつぶの こもれびで



     (PHOTO:くりす たきじ)
 

木漏れ日―せんめいに あいまいに―

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 2日(火)20時06分30秒
返信・引用
  窓を見つめた光が
まぶしくてうつむいた

足元にこぼれた窓の分身は
床に舞い踊る
まっすぐな形影と
らせんの泡影が
交叉する

光は なんて
おおらかなのだろう
すべてのものの影を
そのまま 映さない

窓枠も テーブルの脚も
ガラスにゆれる妖精も
秘密のような
揺らめきを描いている

のぴやかな光は
たしかな存在を照らし
孤影の命を 映しだす
せんめいに
あいまいに





(PHOTO:くりす たきじ)
 

木漏れ日―白妙菊―

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 2日(火)19時57分40秒
返信・引用 編集済
  白妙菊の葉先に
降りそそぐ木漏れ日

光は
形あるものに息を吹きこみ
目覚めた銀の縁どりは
ひと束の息を吐く

ゆびさきにこぼれた光は
ゆびさきに 生まれかわる
ひとの体に
形のない魂が宿っているように

木漏れ日は 魂を降りそそぐ
白妙菊の葉先が光る
はじめて覚えた白い言葉
輝きだした 命の輪郭




(PHOTO:くりす たきじ)
 

木漏れ日―枯葉たち―

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 2日(火)13時06分35秒
返信・引用
  だれも知らない  雑木林には
枯葉たちの眠る場所がある

折れた 小枝
堕ちた 木の実
ちぎれた 枯葉

要らなくなったものたちが
木の根元で しずかに眠っている
土に 溶けて
腐葉土になり
木が生きていく力に
生まれ変わってゆく

繁る葉の間から
射す 木漏れ日
やすらぎを縫い合わせ
眠ってゆくものたちにも
降りそそぐ
光は分け隔てなく





(PHOTO:くりす たきじ)
 

水面

 投稿者:りらメール  投稿日:2010年11月 2日(火)13時02分32秒
返信・引用
  光がこぼれ落ちた水面は
世界のひと粒を 反射する
小さな一点の光景を
果てしなく底なしの
モノクロームの実像に変えてゆく
光と影は 偽りを知らない

水面に生まれ変わる
ひとかけらの空
ひとにぎりの欅(けやき)の枝
右が左に 左が右に
方角をさかさまに
水のひとみに映るものを
鏡のように 投影する

水中に泳ぐ アカメダカの
しずかなゆらぎに
ゆっくりと 添いながら
呑みこんだ 命のままに




(PHOTO:くりす たきじ)
 

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